ALUMINA MORNING2026-09-20(日)週報読了 約8分
- NYダウ週間-890.6551,682.64
- ナスダック週間+189.5126,522.55
- SOX指数週間+97.6911,921.69
- 日経225先物週間+365円65,075円
- ドル円週間+3.34円156.89円
- 米10年債週間約+0.03ポイント5.005%
- 日本10年債週間+0.006ポイント2.993%
- TOPIX週間+62.844,091.14
- 東証グロース市場指数週間+48.451,031.54
- WTI原油週間+0.25ドル100.30ドル
今朝の一本
日米利上げ決定の週、銀行株よりグロース優位
東証グロース市場指数が、日米が利上げを決めた週に4.9%上昇しました。 一見すると金利高に逆らう動きですが、今週に限ればTOPIXの上昇率を上回り、企業固有の材料を持つ銘柄の上昇が目立ちました。
ただし、1週間の騰落率だけで相場構造が転換したとは断定できません。週明けの日本株は、サービス◎(週間+6.7%)/銀行▲(週間-0.7%)/証券×(週間-2.1%)という環境です11.日本取引所グループ|過去の指数データ12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
今週変わった3点
- FRBは政策金利を0.25ポイント引き上げ、日銀は政策金利を1.25%程度へ引き上げる方針を決めました。日銀の新方針は9月24日から適用されます。FRB声明は次回利上げの時期や間隔を示しておらず、市場では次の政策変更の時期が焦点になります6.米連邦準備制度|Federal Reserve issues FOMC statement7.日本銀行|金融市場調節方針の変更について。
- TOPIXの週間+1.6%に対し、東証グロース市場指数は+4.9%。今週は銀行業より、サービス業や東証グロース市場の上昇が目立ちました11.日本取引所グループ|過去の指数データ12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- サウジアラムコがオマーン・ソハール沖での追加積み込みをアジア顧客へ提示したと、匿名の関係者に基づいて報じられました。WTI原油は週後半に反落しましたが、両者の直接の因果関係は確認できません3.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。
①先週いちばん大きかった変化
週初は「ホルムズ海峡を巡る協議が延期され、原油反落の前提を問い直す」から始まりました。オマーン外相は9月13日、予定されていたホルムズ海峡問題に関する会合の延期を発表しました8.AP|An Iranian commercial ship is struck near Strait of Hormuz with 1 dead, Iranian media say。
サウジアラビアでは、APが匿名の地域当局者の話として、東西パイプラインが攻撃後に停止し、復旧に数週間を要する可能性を報じました。Reutersも匿名の取引・海運関係者の話として、ヤンブー港での積み出し停止を伝えています。産油量だけでなく輸送能力が価格材料として強く意識された週でした9.AP|Saudi Arabia’s east-west oil pipeline to be out for weeks after attack10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。
火曜には、サウジ側が一部の9月積み貨物を取り消すと欧州顧客へ通知したと、匿名の取引・海運関係者に基づいて報じられました。供給不安が先物価格だけでなく、契約や積み出し計画にも影響した可能性があります10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。
水曜には米連邦準備制度が政策金利を0.25ポイント引き上げ、誘導目標を3.75〜4.00%としました。金曜には日銀が、9月24日から無担保コール翌日物を1.25%程度で推移するよう促す方針を決定しました。日銀は原油高や円安による物価上振れリスクも明記しています6.米連邦準備制度|Federal Reserve issues FOMC statement7.日本銀行|金融市場調節方針の変更について。日米が同じ週に金融引き締めを決めたわけです。
一方、サウジアラムコがオマーン・ソハール沖での追加積み込みをアジア顧客へ提示したと報じられました。WTI原油は金曜に100.30ドルまで下がりましたが、両者の直接の因果関係は確認できません3.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。見るべきは利上げの有無だけではありません。 原油価格、実際の出荷量、輸送費、ドル円、日米金利が企業ごとの利益率へどう入るかです。
②動いた業種
以下の業種騰落率は、9月11日終値と18日終値の比較を小数第1位に丸めたものです12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- サービス業:週間+6.7%。業種内ではエアトリ、リクルートホールディングス、UTグループなどの上昇が目立ちました。エアトリは通期業績予想の上方修正と年間160円への増配方針を公表しています12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング19.エアトリ|通期連結業績予想の修正および配当予想の修正に関するお知らせ。
- 医薬品:週間+4.1%。ネクセラファーマ、栄研化学、富士製薬工業などが上昇しました。業種全体の上昇を説明する単一の共通材料は確認できません12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 電気機器:週間+3.3%。メイコー、日本電波工業、レーザーテックなどが上昇しました。米ナスダックも週間+0.7%でしたが、両者の因果関係までは確認できません1.AP|How major US stock indexes fared Friday 9/18/202612.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 海運業:週間+3.0%。日本郵船、川崎汽船、商船三井が上昇しました。輸送制約は運賃の上昇要因になり得る一方、燃料費や運航リスクも増すため、一方向の材料ではありません10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- ガラス・土石製品:週間+2.8%。日東紡績、ノリタケ、東海カーボンなどの上昇が目立ちましたが、業種共通の単一材料は確認できません12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 非鉄金属:週間-0.4%。業種内ではSWCC、大阪チタニウムテクノロジーズ、JX金属などが下落しました。米長期金利の上昇と同時進行しましたが、それだけを下落理由とは断定できません3.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 石油・石炭製品:週間-0.5%。WTI原油は週間では小幅高でしたが、週後半には反落しました。上流権益と精製では原油高の影響が異なります3.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)4.OANDA|2026年9月11日の米国市場・債券概況12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 電気・ガス業:週間-0.6%。燃料を輸入する企業にとって、原油高と円安の組み合わせは調達費用を押し上げる方向に働きます2.Investing.com|WTI Crude Oil Futures historical data5.Investing.com|USD/JPY 過去データ12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 銀行業:週間-0.7%。日銀は9月24日からの利上げを決めましたが、銀行株は週間で下落しました。今週の値動きだけでは、利ざや改善と保有債券・借り手への負担のどちらが強く評価されたかは判断できません7.日本銀行|金融市場調節方針の変更について12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 証券・商品先物取引業:週間-2.1%。米ダウも週間1.7%下落しましたが、国内証券株の下落との直接的な因果関係は確認できません1.AP|How major US stock indexes fared Friday 9/18/202612.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
③動いた銘柄
週間騰落率は9月11日終値と18日終値の調整後株価を比較しています。比較対象が明確でない出来高倍率は掲載しません13.みんかぶ|週間株価上昇率ランキング。
- I−ne(4933):週間+67.1%。株価は大きく上昇しましたが、上昇要因は特定できません13.みんかぶ|週間株価上昇率ランキング。
- リンカーズ(5131):週間+63.7%。9月11日にSBIホールディングスとの資本業務提携と第三者割当増資を公表しました13.みんかぶ|週間株価上昇率ランキング17.Yahoo!ファイナンス|リンカーズ 適時開示情報。
- レオパレス21(8848):週間+58.3%。光通信などによる1株1,000円の公開買い付けが材料となりました。会社は公開買い付け成立を条件に期末配当を行わない方針も示しています13.みんかぶ|週間株価上昇率ランキング18.株探|レオパレス、今期経常を1%上方修正、今期配当を見送り。
- エアトリ(6191):週間+53.2%。通期最終利益予想を上方修正し、年間配当を前期比150円増の160円とする方針を公表しました13.みんかぶ|週間株価上昇率ランキング19.エアトリ|通期連結業績予想の修正および配当予想の修正に関するお知らせ。
- THE WHY HOW DO COMPANY(3823):週間+35.5%。9月14日公表の第1四半期決算で、経常損益が7,700万円の黒字へ転換しました。前年同期は1億3,400万円の赤字でした。ただし決算期変更により比較対象の暦月が異なるため、前年同期比は参考値です。同時に「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載解消も公表しており、翌15日の上昇ではこれらが材料視された可能性があります14.日本取引所グループ|THE WHY HOW DO COMPANY 2027年4月期第1四半期決算短信15.日本取引所グループ|「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載解消について。
- ノースサンド(446A):週間+20.6%。9月11日に通期の売上高、営業利益、経常利益、純利益予想を上方修正し、期末配当予想も1株33円から35円へ引き上げました。翌週の上昇材料の一つとみられます16.日本取引所グループ|ノースサンド 業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ。
④曜日ごとの振り返り
- 9月14日(月):サウジの輸送制約とホルムズ海峡を巡る協議延期が焦点となり、「原油が下がれば安心」という見方が揺らぎました8.AP|An Iranian commercial ship is struck near Strait of Hormuz with 1 dead, Iranian media say9.AP|Saudi Arabia’s east-west oil pipeline to be out for weeks after attack。
- 9月15日(火):一部の9月積み貨物を取り消すと欧州顧客へ通知したことが、匿名の関係者情報に基づいて報じられました10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。
- 9月16日(水):米連邦準備制度が政策金利を0.25ポイント引き上げ、誘導目標を3.75〜4.00%としました6.米連邦準備制度|Federal Reserve issues FOMC statement。
- 9月17日(木):オマーン・ソハール沖での追加積み込みをアジア顧客へ提示したとの報道がありました。WTI原油は週後半に反落し、18日の清算値は100.30ドルでしたが、直接の因果関係は確認できません3.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks。
- 9月18日(金):日銀が、9月24日から政策金利を1.25%程度へ引き上げる方針を決めました。それでもTOPIXは週間+1.6%を保ち、業種別では銀行より電気機器やサービスが上昇しました7.日本銀行|金融市場調節方針の変更について11.日本取引所グループ|過去の指数データ12.みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング。
- 9月18日(金)米国市場:ダウは95.40ドル安、ナスダックは104.25ポイント高。米10年債利回りが5%台へ上昇するなか、指数は高安まちまちでした1.AP|How major US stock indexes fared Friday 9/18/20263.みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)。
⑤来週の焦点
仮説は、原油先物の落ち着きより、実際の調達負担の改善が遅れることです。ソハール沖での追加積み込みの提示報道は供給不足を和らげ得る材料ですが、契約成立、実際の積載量、引き渡しは確認できません。出典9.AP|Saudi Arabia’s east-west oil pipeline to be out for weeks after attack10.Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacksで確認できる9月16日時点では、東西パイプラインやヤンブー港の積み出しの正常化も報じられていません。
確かめ方:東西パイプラインの復旧、ヤンブー港の積み出し再開、現物原油価格と輸送費の低下がそろえば仮説は外れです。WTI原油だけが下がり、現物価格や輸送費が高止まりするなら当たりです。
⑥来週確認すべき予定
- 9月21日(月)
日本の現物株市場は23日(水)まで休場
デリバティブ市場では3日間とも祝日取引が行われますが、海外の原油・為替・金利変動は木曜の現物株再開時にまとめて織り込まれる可能性があります20.日本取引所グループ|営業時間・休業日一覧22.日本取引所グループ|デリバティブの祝日取引の実施について(2026年9月21日・9月22日・9月23日)。
- 9月21日(月)19:30
シカゴ連銀総裁発言
9月20日時点の予定です。追加利上げを急ぐ姿勢なら、半導体など高い成長を織り込む業種の割引率が意識されます21.Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week。
- 9月23日(水)22:45
米9月製造業・サービス業PMI速報値
景況感と仕入れ価格がともに強ければ、資源株には追い風、金利敏感株には逆風です21.Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week。
- 9月24日(木)21:30
米新規失業保険申請件数
雇用の底堅さが続けば米長期金利、悪化なら景気敏感業種の反応を確認します21.Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week。
- 9月25日(金)21:30
米8月耐久財受注
設備投資の強さが示されれば、機械・電気機器の需要見通しを支えます21.Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week。
- 9月25日(金)23:00
米9月消費者態度指数確報値
期待インフレ率が上振れれば、原油高から金利上昇へつながる経路が再び意識されます21.Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week。
デスクのひとこと
日米が政策変更を決めても、相場の景色が急に単純になったわけではありません。先週は、銀行よりサービス、TOPIXより東証グロース市場指数の上昇率が高いという少し意外な結果になりました。ただし、これだけで長期的な物色転換とは判断できません。週末に考えておきたいのは、「金利上昇に強い業種はどこか」ではなく、「金利と原油が高くても利益を伸ばせる企業はどこか」です。
出典・参照した報道(24本)
- 1.|AP|How major US stock indexes fared Friday 9/18/2026
- 2.|Investing.com|WTI Crude Oil Futures historical data
- 3.|みんかぶ|米国市場データ NYダウは95ドル安と反落(9月18日)
- 4.|OANDA|2026年9月11日の米国市場・債券概況
- 5.|Investing.com|USD/JPY 過去データ
- 6.|米連邦準備制度|Federal Reserve issues FOMC statement
- 7.|日本銀行|金融市場調節方針の変更について
- 8.|AP|An Iranian commercial ship is struck near Strait of Hormuz with 1 dead, Iranian media say
- 9.|AP|Saudi Arabia’s east-west oil pipeline to be out for weeks after attack
- 10.|Reuters/Khaleej Times|Saudi offers more crude via Oman loading after pipeline attacks
- 11.|日本取引所グループ|過去の指数データ
- 12.|みんかぶ|東証33業種・週間騰落ランキング
- 13.|みんかぶ|週間株価上昇率ランキング
- 14.|日本取引所グループ|THE WHY HOW DO COMPANY 2027年4月期第1四半期決算短信
- 15.|日本取引所グループ|「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載解消について
- 16.|日本取引所グループ|ノースサンド 業績予想および配当予想の修正に関するお知らせ
- 17.|Yahoo!ファイナンス|リンカーズ 適時開示情報
- 18.|株探|レオパレス、今期経常を1%上方修正、今期配当を見送り
- 19.|エアトリ|通期連結業績予想の修正および配当予想の修正に関するお知らせ
- 20.|日本取引所グループ|営業時間・休業日一覧
- 21.|Kiplinger|What to Look Out for in Economic Data This Week
- 22.|日本取引所グループ|デリバティブの祝日取引の実施について(2026年9月21日・9月22日・9月23日)
- 23.|Nasdaq|PHLX Semiconductor Index historical data
- 24.|財務省|国債金利情報
数字は各報道機関の記事に拠ります。株価・指数のチャートはTradingViewでご確認ください。本ページは投資助言ではなく、個別の売買推奨は行いません。