銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

助川電気工業(7711)株価分析 電気機器

核融合テーマの「高市トレード」で、2025年6月の2,215円から4ヶ月で5.5倍の12,250円へ——そこから▼63%の4,490円。ただしこれは「核融合と無関係な会社が連想だけで買われた」話ではない。この会社は核融合スタートアップHelical Fusion向けに液体金属の試験装置(GALOP)を実際に製作・納入している。一方でその売上への寄与額は開示されておらず、いまの決算を牽引しているのは原子力研究機関向けと原発再稼働の実需だ。
つまりこの株には「現在の原子力実需」「金額の見えない核融合オプション」「テーマ相場後に残った信用需給」という3つの値段が重なっている——その分解を、この1ページでやる。

助川電気工業の今と見どころ📊 株価データ:2026-07-24終値
✍ 見立て・本文:2026-07-24執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/1(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • 茨城県の熱と計測の技術会社(1949年創業)。本業は原子力研究機関向けの実験装置部品・原発再稼働関連・半導体製造装置向けヒーターなど。2026年9月期の中間期はエネルギー関連が+34%増収で、通期EPS予想を163.74円へ上方修正・増配(52円)と、本業は静かに好調。
  • 株価は2025年秋の「高市トレード」=核融合の国策テーマで4ヶ月で5.5倍の12,250円(25/10/21)へ——当時のPERは81倍。その後テーマの熱が冷め、いまは▼63%の4,490円(PER 27.4倍)。核融合は連想ではなく実案件がある(Helical Fusion向け試験装置GALOPを2025年3月に納入・会社発表)。ただし売上・利益への寄与額は開示されておらず、中間決算の本文にも核融合の記述はない=業績の柱とはまだ確認できない段階。
  • 需給に重い遺産がある——信用買い残60.1万株(取引所公表・7/17申込時点)は発行済株式(587万株)の1割・1日の出来高の10日分。焦点は8/6ごろの3Q決算と、4,320円(年初来安値)の攻防
いまの状態
業績中間期売上31.1億(+5.0%)・営業利益7.8億(+12.1%)・純利益5.6億。エネルギー関連+34%増収が牽引、産業システム(半導体・自動車)は減収。通期EPS予想163.74円・配当52円 株価の流れ25/6月末2,215円→25/10/21高値12,250円(5.5倍)→26/7/17安値4,320円(▼65%)。テーマの点滅(+14.3%と▼10.2%)を繰り返しながら切り下げ 需給信用買い残60.1万株(取引所公表・7/17申込時点)=発行済の1割・出来高の10日分という重い在庫。売り残0株。戻り局面では返済売りが出やすいと推測される 割安度予想PER 27.4倍(頂点では81倍)。堅実な小型製造業の物差し(10〜15倍)とテーマの値段の中間に浮いている
読みたいところへ
📝 今週なにが変わったか (初回・毎週土曜に追記)

📌 今週の要点:このページは今回が開設。市場全体が急落した7/17(TOPIX▼2.7%)に▼10.2%と4倍の下げ幅で反応し、年初来安値4,320円をつけた。7/21〜23に3日続伸した後、7/24は▼6.5%の4,490円。8/6ごろに3Q決算。この欄には毎週土曜、変化と答え合わせを追記していく。

① 新しく分かったこと

➡️ テーマの残り火が消えた後の「本当の値段」を市場が探している
5/7の中間決算は上方修正+増配でも翌日ほぼ無反応、一方で6/17は材料の見えない+14.3%——業績でなくテーマの点滅で動く状態が続いてきたが、7月の安値更新でPERは27.4倍まで冷えた。
→ 解釈:頂点のPER81倍はテーマの値段。いまの27.4倍を機械的に置き直すと、PER25倍なら約4,094円・20倍なら約3,275円・15倍なら約2,456円(会社予想EPS 163.74円で計算)——現在値はこの物差しの上限より上=核融合オプションの分がまだ乗った値段と読める。

② 見立ては変わったか → 🟢 変更なし(開設初回のため、見立ての起点はページ本文の通り)。

③ 🔒 確認条件(きょうから凍結・次回更新で答え合わせ)

(a) 8/6ごろの3Q決算(前年は8/7・15:00引け後開示=反応は翌営業日)で、通期計画(EPS 163.74円)への進捗と、エネルギー関連の増収・採算が維持されているか(上方修正があれば追加の強材料。据え置き=悪材料ではない)
(b) 年初来安値4,320円(7/17)を終値で維持できるか
(c) 信用買い残(60.1万株=発行済の1割)が減り始めるか

④ 📅 次に見るもの——8/6ごろ 3Q決算・核融合・原子力政策の報道(テーマ再点火の有無)・7/30 FOMC/日銀。

📅 これからの予定 — 助川電気工業(7711)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30-31★日銀 金融政策決定会合(結果は7/31)市場全体
7/30-31開催・結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30
東京が反応する日: 7/31(金)
8/6(木)ごろ助川電気工業(7711) 3Q決算発表(予測日)自社・予測
過去2年は8/7・8/8の15:00(引け後)開示=反応は翌営業日から。9月期決算のため3Qは6月まで。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/10(月)
随時核融合・原子力政策の報道テーマシグナル
2025年秋の急騰は「高市トレード」の核融合国策が起点。政策・予算の報道はいまも1日±10%級の点火剤になる
11月上旬2026年9月期 本決算(予測)自社・予測
前年は11/6開示。通期163.74円の答えと、2027年9月期予想が出る本丸
速報直近の動き — 助川電気工業(7711)に関連するかもしれないニュース
読み込み中…
株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-06 → 07-24

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(9件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値
4,490円
2026-07-24(前日比▼6.5%・TOPIX騰落率との差▼5.4pt)
上場来高値からの下落
▼63.3%
高値12,250円(2025/10/21・取引時間中)から
直近2日の値動き
7/23+2.7%7/24▼6.5%
直近2営業日の前日比
信用買い残
60万株
発行済の10%・出来高の10日分(売り残0・7/17公表)

3つの視点で見る(2026-07-24時点)

ファンダメンタルズ

本業は静かに好調——中間期は営業利益+12.1%、通期予想を106.98→163.74円と1年半で5割上方修正し、増配も続く。牽引役は原子力(研究機関向け+再稼働関連)の+34%増収。受注面では、エネルギー関連の受注高は前年比92.2%と減った一方受注残は38.4億円(+23%)と先行きの可視性は保たれ、産業システムは受注高+66%と回復が受注に先行している(計上時期の振れか需要の変化かは次の四半期で確認)。核融合は実案件(GALOP納入)を持つが寄与額が見えない長期オプション——いまの数字を作っているのは原子力実需の方。

需給

信用買い残60.1万株(取引所公表の週末残高・7/17申込時点)=発行済株式の1割・出来高の10日分という重い在庫(売り残は0株)。高値形成後も高水準の残が続いており、戻り局面では返済売りが出やすいと推測される(個々の建値は公表データからは分からない)。売買代金が小さく板も薄いため、大口注文の価格インパクトが出やすい。

テクニカル

高値12,250円→7/17安値4,320円(▼65%)で、いまも安値圏。いまの4,490円は25日線(4,911円)の-8.6%下。確認は ①年初来安値4,320円(7/17)を守るか ②5,000円台の回復 ③8/6ごろの3Q決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、4ヶ月で5.5倍になり、3分の1に沈んだのか

売上55億円の堅実な会社が時価総額720億円まで買われ、剥げた——テーマ相場の教科書のような往復を層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台熱と計測の技術屋

原子力研究の現場を支える茨城の部品会社 本業の実力

  • 1949年創業。シース熱電対(高温を測るセンサー)・ヒーター・液体金属の取り扱い技術が核。原子力研究機関の実験装置、原発再稼働の関連製品、半導体製造装置向けが主戦場
  • 事業は2部門——エネルギー関連(原子力)とサービス・産業システム関連(半導体装置・自動車)。売上55億円・営業利益12億円規模の堅実な小型製造業
  • 液体金属・高温計測の技術は原発・研究炉と核融合炉の両方に使える連続した技術資産——2025年3月には核融合スタートアップHelical Fusion向けに液体金属ブランケット試験装置「GALOP」を製作・納入した(会社発表)。テーマ相場の「接点」は連想ではなく実在する
きっかけ高市トレード

2025年10月——核融合が国策になった日、この株はストップ高になった 4ヶ月で5.5倍

  • 2025年秋、新政権が核融合炉の早期実装をエネルギー政策に掲げ、「高市トレード」の物色が核融合・量子関連に殺到。10/6にこの株はストップ高買い気配となった(報道)
  • 2025年6月末2,215円→10/21高値12,250円と4ヶ月で5.5倍。当時の予想PERは81倍——堅実な部品会社の物差しではなく「核融合の入場券」の値段がついた
  • 11月にも「政府が核融合開発加速に1,000億円超」報道で急反発(報道)——政策ニュースが最大の燃料だった
二の矢本業も好調だった

テーマの裏で、原子力の実需は本当に伸びていた 修正の連打

  • 通期EPS予想は106.98→131.28→150.32→151.05→163.74円と上方修正の連打。増配も36→52円へ
  • 牽引したのは研究機関向け原子力製品と原発再稼働の関連製品(+34%増収・中間期短信明記)——核融合でなく、いま動いている原子力の実需
  • テーマ(核融合)と実需(原子力・再稼働)が同じ「原子力」の看板に重なったことが、急騰の説得力を増した
増幅テーマの退潮

剥げる時——上方修正でも動かず、材料なしで+14%動く ▼65%の調整

  • 2026年に入りテーマの熱が冷めると、5/7の上方修正+増配にも翌日ほぼ無反応——事前の織り込みか、テーマ剥落が上回ったか。少なくとも当時の株価が業績改善以上の期待を織り込んでいた可能性を示す
  • 一方で6/17に+14.3%、5/26に+9.0%と材料の見えにくい急騰が点滅し、数日で剥げる往復が繰り返された
  • 7/17(TOPIX▼2.7%)には▼10.2%と4倍の下げ幅で年初来安値4,320円。高値からの下落は▼65%に達した
たしかめ固有か地合いか

薄商い×信用の在庫——値幅の増幅装置が二重に効いている 需給の構造

  • 1日の出来高は10万株前後(発行済587万株)。数千万円の売買で数%動く板の薄さが、テーマの点滅を±10%級に増幅する
  • 信用買い残60万株=発行済の1割が高値圏からの持ち越しを含む在庫として残る。売り残はゼロ=下支えの買い戻し需要もない片肺
  • 市場全体の急落日(6/8・7/17)には人一倍下げる——テーマ株の宿命として、地合いの影響も増幅される
いまの位置
5.5倍の上げは①核融合の国策テーマ ②原子力実需の裏付け ③薄商いの増幅が作り、▼65%の下げは主にテーマ分の剥落でした。いまの4,490円(PER 27.4倍)は、機械的な物差し(PER15倍=約2,456円・20倍=約3,275円・25倍=約4,094円)の上限より上=金額の見えない核融合オプションの分がまだ乗った値段。次の答えは8/6ごろの3Q決算と、核融合・原子力政策の報道です
順番に注意 — この銘柄は「決算は引け後・値段はテーマと板の薄さ」

① 開示は15:00、反応は翌朝から
決算は引け後開示が定例です。ただし5/7の実例が示す通り、いまの局面では良い決算が買い材料になるとは限らない——テーマ相場の後始末の最中は、業績と株価の結びつきが弱くなります。

② 「核融合の実案件」と「原子力の実需」を分けて読む
核融合には試験装置GALOPの納入という実案件がありますが、寄与額は非開示で決算にはまだ現れません。伸びているのは研究機関向けと再稼働関連。核融合は「実在するが金額の見えないオプション」、原子力は「決算に出ている数字」——ニュースで急騰した時は、どちらが動いたのかを見分けるのがこの株の読み方です。

③ 板の薄さを前提に見る
出来高10万株前後の株は、大口の売買ひとつで±5%動きます。1日の急騰・急落に意味を求めすぎないこと。信用買い残(発行済の1割)の増減の方が、需給の本質を映します。

2

会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。助川電気工業はエネルギー関連(原子力研究機関・原発再稼働)とサービス・産業システム関連(半導体製造装置・自動車・環境設備)の2部門。東証スタンダード上場・9月期決算。数字の出どころは決算短信の実数です。

売上高(中間期)
31.1億
前年同期比+5.0%
2026年9月期中間(2025/10〜2026/3)
営業利益(中間期)
7.8億
+12.1%・率25.2%
エネルギー関連が+45.6%増益で牽引
純利益(中間期)
5.6億
+13.2%
純資産54.3億・自己資本比率6割強
EPS(通期予想)
163.74円
2Qで上方修正
配当52円予想(前期50円から増配)

利益はどこから来ているか——2部門の中身

  • エネルギー売上19.0億(+34.1%)・利益6.6億(+45.6%) ── 研究機関向け原子力関連製品と、原発再稼働に向けた関連製品が増加(短信明記)。いまの成長の主役はここ
  • 産業システム売上12.1億(▼19.9%)・利益3.0億(▼28.7%) ── 半導体製造装置関係は増加に転じ始めたが、自動車・環境関連の減少が重い
  • 核融合実案件あり・寄与額は非開示 ── Helical Fusion向け液体金属ブランケット試験装置「GALOP」を2025年3月に納入(会社発表)。ただし受注額・継続性は開示されておらず、決算書に核融合の項目はまだ登場しない=業績の柱とは確認できない
  • 受注受注残54.2億円(中間期末) ── エネルギー38.4億(+23%)+産業システム15.8億(+59%)=年間売上の約1年分。エネルギーの受注高は前年比92.2%と減っており、計上時期の振れか需要の変化かは次の四半期で確認

読み方 ── 営業利益率25%(中間期)は部品会社として優秀で、原子力の実需(研究予算・再稼働)が続く限り本業の伸びは本物。ただし会社の規模は売上55億円・時価総額264億円——株価を動かしてきたのは本業の増減益でなく、核融合という「まだ数字にならない物語」への期待の増減だった。この二重構造を分けて見るのがこの株の読み方。

知っておきたい3つのこと

  • 1修正の連打は本物の実力
    通期EPS予想は1年半で106.98→163.74円(+53%)。保守的に出して上方修正を重ねるパターンが続いており、業績の信頼性は高い。財務も自己資本比率6割強と健全。
  • 2核融合は「実案件を持つオプション」——本体になる時期は読めない
    GALOP納入で技術の実在は証明された。次に見るべきは「文字」でなく受注額・継続受注か単発か・商用炉への横展開・顧客数——これらが開示されて初めて、オプションに値段を付けられる。それまでは時間軸の長いオプションとして扱うべき。
  • 3注意点
    信用買い残=発行済の1割という需給の重さ ②薄商い——出来高10万株前後で値幅が出やすい ③産業システム部門の減収が続く ④テーマ再点火も再剥落も、政策報道ひとつで起きる——業績と無関係に±10%動く日がある前提で。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

原子力の研究予算・再稼働の流れ エネルギー関連の受注・売上(四半期で確認) 上方修正の継続(163.74円→) 信用在庫の消化(60万株の減少) テーマ抜きでも立つ株価の土台

この鎖に核融合は入っていない——入っていなくても成立する鎖を持っていることがこの会社の実力で、核融合は実案件(GALOP)を持ちながら金額がまだ見えない上乗せ分。確認の場は四半期決算(引け後開示)と信用残の推移です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1原子力の実需

研究機関の予算と原発再稼働の流れが続く

  • エネルギー関連+34%増収の源泉。エネルギー政策の方向がそのまま追い風
  • 崩れるサイン:研究予算の縮小/再稼働スケジュールの停滞/エネルギー政策の転換
前提 2産業側の回復

半導体製造装置関係の回復が減収部門を立て直す

  • 「増加傾向に転じ始めた」(短信)の芽が本物になるか。自動車・環境の減少を埋める鍵
  • 崩れるサイン:半導体装置投資の再失速/産業システム部門の減収継続
前提 3需給の正常化

信用買い残(発行済の1割)が時間をかけて消化される

  • テーマ相場の遺産。この在庫が減らない限り、戻り局面の上値は重い
  • 崩れるサイン:安値圏でのさらなる信用買いの積み増し(難平の連鎖)/投げ売りによる需給崩れ
遠い脅威テーマの記憶

「核融合の株」という記憶が、実力の評価を歪め続ける

  • テーマが再点火すれば業績と無関係に急騰し、完全に忘れられれば実力(PER10〜15倍相当)まで冷える——どちらに転んでも「本業の物差し」で落ち着くまで時間がかかる
  • 核融合を本体価値として織り込むのは、受注額・継続性・売上寄与が開示で確認できてからでよい——GALOPの次の案件・商用炉への展開が出てくるかが、その最初のサイン
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いまの株価は割高か、割安か(テーマの残り火の値段)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算)。

PERの推移(直近2年・日次) 2024-11 → 2026-07-24

計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。開示は一貫して15:00/15:30(引け後)のため、翌営業日から分母に反映。9月期決算(通期予想の起点は11月)。

いま
PER 27.4倍
2026-07-24(終値ベース・会社予想EPS 163.74円)
直近2年の中央値
27.7倍
およそ13〜74倍のレンジで推移
参考:頂点のPER
81倍
2025/10/21・高値12,250円の時点(当時の予想EPSで)

読み方 ── この株のPERは23.4倍(2024年秋)→81倍(2025年10月の頂点)→いま27.4倍という往復を描きました。物差しを機械的に置き直すと(会社予想EPS 163.74円で計算):PER15倍=約2,456円(成長停止・テーマ消滅)/20倍=約3,275円(原子力実需の成長継続)/25倍=約4,094円(高収益維持+核融合オプション込み)。いまの4,490円(27.4倍)はこの一番上のシナリオよりさらに上——核融合オプションと利益成長の持続に、まだ相応の期待が乗っているのが現在地です。テーマの再点火なら一気に膨らみ、期待が冷めれば段階的に下の物差しへ沈む、双方向の含み。

いまの株価に織り込まれている前提

いまの4,490円(予想PER 27.4倍)は、「本業(原子力実需)の成長が続き、核融合というオプションもゼロにはならない」という前提の値段です。テーマの頂点の値段でも、テーマ前の値段でもない中間地点。

崩れる合図──8/6ごろの3Q決算で上方修正が止まる・エネルギー関連の増収が鈍る/核融合・原子力政策の後退報道/信用在庫の投げによる需給崩れ。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-07-24

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(4,911円)下降トレンドの中心線。いまの4,490円は線の-8.6%下
━ 赤い点線=年初来安値(4,320円・7/17)ここを終値で割ると出来高の集中帯は薄くなるが、PER25倍=約4,094円・20倍=約3,275円という利益の物差しが下の段の目安になる
上の節① 5,000〜5,700円(5〜6月の往来帯)テーマの点滅で何度も往来した帯。出来高を伴って超えると流れが変わる
上の節② 6,000〜6,700円(4月の水準)→ 12,250円(25/10/21・上場来高値・取引時間中)戻りの階段。高値までは3倍近い距離がある
薄商いに注意出来高10万株前後・売買代金は小さく、大口注文の価格インパクトが出やすい。±5%は日常・±10%も珍しくない値動き
200日線は6,482円急騰急落の名残でまだ株価のかなり上。長期の物差しはフル指標版

信用残の1年

信用買い残(あとで売る予約)の推移——この銘柄の需給の本丸

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-07-17

左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(あとで売る予約)いま60.1万株(取引所公表の週末残高・7/17申込時点)=発行済587万株の10%・出来高の10日分。信用買いには返済期限・保有コストがあるため、現物より将来の売り圧力になりやすい——高値形成後も高水準が続いており、戻り局面では返済売りが出やすいと推測される
━ 青い線=信用売り残0株(7/17申込時点)=実質的に空売りの買い戻しという下支えが存在しない片肺の需給
棒グラフ=売買代金1日平均約5.2億円(直近60日)と小さい。時価総額 約264億円

まとめ ── 7/17の4,320円で年初来安値を付け、安値圏での攻防。信用在庫の重さと板の薄さが値動きを増幅する構造は変わっていない。8/6ごろの3Q決算と、テーマ報道の有無が次の方向を決める公算。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:本業(原子力実需)は上方修正の連打と増配で好調。核融合は決算書にまだ登場しない「物語」/需給:発行済の1割の信用在庫+薄商い=増幅装置が二重/テクニカル:▼65%調整で年初来安値圏。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転・続伸が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 8/6ごろの3Q決算で通期計画への進捗が順調で、エネルギー関連の増収・高採算が維持される(上方修正があれば追加の強材料)
  • 信用買い残の減少が続く——在庫の消化は戻りの前提条件
  • 5,000〜5,700円の往来帯を出来高を伴って上抜ける
  • 核融合・原子力政策の具体化(予算・工程表)——テーマの再点火。ただし持続性は毎回検証が要る

⚠ 調整継続・警戒のサイン(下向き)

  • 年初来安値4,320円(7/17)を終値で割り込む——下の実測の節は2025年の上昇起点(2,215円)まで薄い
  • エネルギー関連の増収が止まる・産業システムの減収が続く
  • 安値圏での信用買い残の積み増し(難平の連鎖)や、投げによる需給崩れ
  • 核融合・原子力政策の後退報道——テーマの記憶が完全に冷える方向
  • 地合いの急落(7/17はTOPIX▼2.7%に対し▼10.2%と、リスクオフ時に値幅が拡大しやすい実測がある)

📅 次に見るカレンダー

  • 8/6ごろ:第3四半期決算——本業の答え合わせ(過去2年は8/7-8・15:00引け後開示→反応は翌営業日。確定日は会社発表で更新)
  • 随時:核融合・原子力政策の報道——±10%級の点火剤(2025年秋の実績)
  • 毎週:信用買い残の推移——需給の本丸の定点
  • 11月上旬:2026年9月期 本決算と来期予想(前年は11/6)——テーマ抜きの実力が問われる本番

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — 助川電気工業(7711)

読み込み中…
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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

助川電気工業の適時開示(一次情報)

  • 2024/11/7 2024年9月期 決算短信——2025年9月期予想(EPS 106.98円)の出典
  • 2025/5/8・8/7 中間・第3四半期決算短信——EPS 131.28→150.32円への上方修正の出典
  • 2025/11/6 2025年9月期 決算短信——実績EPS 144.06円・2026年9月期予想(151.05円)の出典
  • 2026/5/7 2026年9月期 中間期決算短信——売上31.08億円(+5.0%)・営業利益7.84億円(+12.1%)・部門別(エネルギー関連19.0億/6.6億=+34.1%増収・産業システム12.1億/3.0億=▼19.9%減収)・「研究機関向け原子力関連製品及び原子力発電所の再稼働に向けた関連製品が増加」の記載の出典。本文に核融合の記述がないことも同短信で確認
  • 2026/5/7 通期業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ——EPS 163.74円への上方修正・配当52円の出典
  • 2026/5/7 中間期決算短信「生産、受注及び売上の状況」——受注残高(エネルギー38.4億円・前年同期比+23%/産業システム15.8億円・+59%)・受注高(エネルギー前年比92.2%/産業システム+66%)の出典
  • 2025/3 会社公式サイト「話題」欄——Helical Fusion向け液体金属ブランケット試験装置「GALOP」納入の出典(納入の事実のみの根拠。受注額・業績寄与は非開示のため、業績の根拠には使っていません)
  • 助川電気工業 公式サイト(決算短信・製品情報の原本は公式サイトから)

データ・報道の出典

  • 株価・出来高・売買代金・TOPIX:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース
  • 信用残:取引所が公表する銘柄別信用取引週末残高(7/17申込時点。データ提供元により集計時点・区分が異なる場合があります)
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)。PERシナリオ(15/20/25倍)は会社予想EPS 163.74円への機械的な当てはめで、適正株価の提示ではありません
  • 2025年10月の「高市トレード」による核融合関連の物色・ストップ高(10/6)・「政府が核融合開発加速に1,000億円超」(11月):市場報道

決算数値は適時開示の実数。「核融合の記述がない」ことは中間期決算短信本文の実確認に基づく記述です。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。